イベントおよび会場警備のためのOSINTソリューション

"[主要都市] のアリーナ席にいらっしゃる方々へ
この男が銃の乱射を予告しています!ご注意ください!"
2023年11月12日にあった実際の投稿
イベント会場のセキュリティ責任者や管理者、関係者にとって見過ごすことのできない投稿ではないでしょうか?
大規模なイベントとそれを開催する会場に対する脅威は、極めて現実的な問題なのです。
2013年4月、ジョハル・ツァルナエフとタメルラン・ツァルナエフ兄弟は、第117回ボストンマラソンのゴール付近に、2つの手製爆弾をバックパックに隠して仕掛けました。この爆弾テロは、米国のイラクとアフガニスタンへの関与を動機としたもので、3人が死亡。手足を失った17人を含む数百人が負傷しました。[1] 米国内で開催されたスポーツイベントに対するテロ攻撃は、これが初めてのケースでした。[2] その4年後、イギリスのマンチェスター・アリーナで、アリアナ・グランデのコンサート直後にイスラム過激派の自爆テロが発生し、22人が死亡、1,000人以上が負傷しました。[3]
イベントならびに会場の警備は、手荷物検査、身体検査、金属探知機の通過を実施すれば十分であるという信念は、こうした攻撃により打ち砕かれました。これからは、イベントの安全確保と会場警備のプロセスおよび対策は、進化する脅威に迅速に対応しなければいけません。包括的なセキュリティ計画の策定は、こうした取り組みに役立ちます。


オープンソースインテリジェンス(OSINT)、つまり一般に公開されている情報や商業的に入手可能な情報から得られるインテリジェンスは、こうした計画の重要な要素です。セキュリティの専門家が脅威を詳しく特定することができるようになります。イベントや会場のセキュリティに関するベストプラクティスと考えられており、地域によってはOSINTの利用が法制化されようとしています。例えば、英国では現在、議会でマーティン法と呼ばれる「テロリズム(施設保護)法案」[4].が審議されています。 この法案が可決されれば、一般市民が集まる場所の安全確保の責任者は、テロ攻撃の脅威を緩和するための対策を実施することが義務付けられます。この法案では、収容人数が100人以上の会場に適用され、800人を超える会場にはより厳しい要件が適用されます。[5]こうした会場には博物館、ショッピングモール、ナイトクラブ、遊園地、映画館、コンサートホール、スタジアム、会議センター、その他のスポットが含まれます。
包括的なセキュリティ計画とその中でOSINTが果たす役割を詳しく見てみましょう。
最も深刻な脅威から群衆を守る
専門家によれば、大規模な集会における最も深刻な脅威は、銃の乱射事件と、国内外のテロリストによる爆破事件だということです。[6] これらの爆発物は、自動車で会場内や会場付近に持ち込まれることもあれば、人が直接会場に持ち込むこともあります。[7] イデオロギー犯罪に及ぶ者は、政府関係の建物や集会、そしてボストンやマンチェスターの事件に見られるように、コンサートやスポーツイベントといった大規模なイベントを標的にすることが多々あります。
利用者を守り、会場の安全性とセキュリティを向上させるために、セキュリティの専門家は、以下の項目からなる包括的なプログラムの開発が求められています:
リスクアセスメント
セキュリティ担当者は、観客の規模、会場レイアウト、過去のインシデントの記録を考慮して、潜在的な脅威および脆弱性を特定するリスクアセスメントを実施するようにします。これらアセスメントによって、セキュリティのギャップとそれを克服する方法が明確になります。政治的環境、そしてその中で会場やイベントが果たす役割も考慮しなければいけません。
これは何を意味するのでしょうか?中規模都市で、1,000人が参加するイベントが2つ計画されていると想像してみてください。1つは、主要政党の州党員集会で、もう1つはヴィヴァルディの「四季」を演奏するコンサートです。党員集会はコンサートとは違い、政治的過激派の標的となる可能性があります。

基本を学ぶ

eBook
Advance Warning: Using OSINT to Improve Security for Events, Venues, and VIPs
The various ways open-source intelligence tools can be used to enhance security before, during, and after events; and to keep VIPs safe.

Case Study
How Babel Street Helps Ensure Safety at Formula 1 Event
How a security firm used Insights to protect the Las Vegas Grand Prix Formula 1 event

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Secure High-Profile Events with Open-Source Intel: New E-Book Shows You How
At a 2024 campaign rally in Pennsylvania, a gunman wielding a semiautomatic rifle fired at least eight times before Secret Service agents killed him.[1] The sho...

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Using Babel Street to Enhance Event Protection by Private Security Firms
How Babel Street can be used by private security organizations for event and venue protection
状況認識のためのOSINT活用
適切なOSINTソリューションがあれば、特定のイベントや会場を狙った計画的な攻撃や破壊的行動の兆候がないかソーシャルメディア、オンラインフォーラム、ニュースメディアを監視して、セキュリティ専門家が潜在的な脅威をほぼリアルタイムで特定できるようになります。
銃乱射事件を例にとりましょう。こうした犯罪者がオンラインで自分の意図を公表する傾向はよく知られています。[8] 白人至上主義者の犯人は自分のDiscordフォーラムで計画を発表したのちに、ニューヨーク州バッファローのスーパーマーケット「トップスフレンドリー」で10人の黒人を殺害しました。[9] 2019年にテキサス州のウォルマートで23人を殺害する前に、犯人はソーシャルメディアに自分の意図を宣言しました。[10] 銃乱射犯は、犯罪の実行中にソーシャルメディアを利用することさえあります。2019年、ニュージーランドのクライストチャーチで武装犯により、モスクで礼拝を行っていた50人が殺害されました。犯人は頭にカメラを装着してFacebookに銃撃をライブストリーミングし、時折立ち止まって身も凍るような状況を実況していました。[11]
こうした投稿はシンプルで、その意図は明白です。OSINTソリューションはそうした兆候を検出できます。しかし、ソーシャルメディアの監視は、暴力的犯行の可能性を示すより些細な兆候を、会場の警備担当者が見つけるのにも役立ちます。オンラインでは、正規のスタッフに配布される舞台裏へのアクセス許可証を偽造して、販売目的で宣伝することがあります。熱狂的なファンがアイドルに会いたい一心で、こうした偽造品に手を出すことも考えられます。ただし、芸能人殺しの悪評を求める犯罪者や、実行する殺戮の被害を最大化すべく爆弾を建物の支柱の近くに設置したいテロリストが偽造品を求める可能性もあります。
大規模な死傷者が出ることは、どの会場もが最も恐れている事態です。ただし、OSINTの脅威検出機能なら小規模な犯罪の発見と阻止にも役立ちます。新型コロナウイルス感染症の流行は収束しつつあるものの、大規模な施設では依然としてマスクとワクチン接種を確認するルールが適用されていたため、OSINTは偽造ワクチン証明書の販売を検出ために利用されました。現在、イベント運営者はダフ屋行為を発見するためにOSINTを活用しています。また、偽造チケットや偽造品を販売している人物や、大規模なイベントを麻薬の販売機会として利用している人物を見つけることもできます。
他にも以下のような目的でOSINTを活用できます。


適切なOSINTソリューションを見つける
現在、多くのOSINTソリューションが市場に出回っています。ご自身のニーズに最適なものをどうやって見つけますか?会場やイベントを保護するために、セキュリティ責任者は多種多様な公開情報や市販の情報をスキャンし、よりスマートな検索を可能にし、投稿で使われている言葉を表面的に捉えるのではなく、その言葉の意図を探るために、AIを活用したソーシャルメディアの文脈的理解を可能にするソリューションを探さなければいけません。
スキャンする情報源としては、Facebook、LinkedIn、Instagramだけでなく、Truth Social、Kick、Blueskyなどのプラットフォーム、Redditなどの主流の掲示板にとどまらず、4Chanや8kunなどのニッチで不快な書き込みがしばしば見受けられる掲示板など、定評のあるソーシャルメディアサイトから新興のソーシャルメディアサイトまで幅広く網羅する必要があります。TikTok、YouTube、Vimeoなどの動画サイトやストリーミングコミュニティなど、さまざまな種類のメディアをホストするサイトも調査対象にしなければいけません。信頼できるニュースソースのみに限定せず、OSINTソリューションはWordPressや類似サイトでホストされているブログ記事にまで検索範囲を広げなければいけません。
よりスマートな検索により、調査した情報源から必要な情報を確実に見つけることができます。永続的な検索と翻訳という2つの機能が実装されていることを確かめてください。永続的検索は、誰かが能動的に検索していなくても、検索処理を実行し続け、新しく見つかった情報を既存の検索用語に追加する技術です。
提供される情報の言語が理解できなければ、セキュリティ専門家にとってOSINTは何の役にも立ちません。ですから、OSINTソリューションはさまざまな言語で公開されている情報を検索し、選択した言語に翻訳して提供できる必要があります。
前述のように、脅威は必ずしも見つけやすいとは限りません。確かに、検索すべき脅威ワードのリストをOSINTソリューションは管理しています。(「全滅」、「大虐殺」、「流血」などの言葉は、Facebookの日常の更新にはあまり登場しません)。しかし、似たような単語やフレーズが、まったく異なる意図を示している可能性があります。これがセマンティック(文脈的)な理解が非常に重要な理由です。冗談めいた投稿の、「昨夜、クラブをめちゃくちゃにしたよ。盛り上がってくれた観客にエールを送りたい! 😊 😊 😊」 と、精神的に不安定な個人の投稿、 「今夜クラブで銃をぶっ放してやる。客の悲鳴🔫を聞くのが待ちきれない。」は異なるものです。
他にもセマンティックな理解は組織が言葉の新しい表現を理解するのにも役立ちます。頭蓋骨、爆弾、剣など、暴力を呼び起こすような絵文字を検索することができます。麻薬の売買を示す暗号や記号の検出も可能です。「ヘーゼルおばさん」は「ヘロイン」、雪の結晶の絵文字はコカインを表しています。最後に、間接的に表現されたヘイトスピーチを見つけ出すこともでき、偏見にさらされがちな人々を対象としたイベントを開催する会場にとって大きなメリットとなります。

Babel Street の活用方法
Babel Street InsightsはAIを活用したOSINTソリューションで、公開されている情報や市販されている情報からなる何千もの情報源を永続的に検索できます。セキュリティ専門家や法執行機関に施設やイベントの安全を確保するために必要なインサイトを提供するために、当社のテクノロジーは200以上の言語で公開されているデータソースを精査し、その結果をユーザーが選択した言語に翻訳します。情報源には、10億を超えるトップレベルドメイン、市販の情報源、チャット、ソーシャルメディアへの投稿、オンラインコメント、メッセージボードで発生した実際のやり取りが含まれます。
Insightsは、ダークウェブ(標準的な検索エンジンではアクセスできないウェブサイト)の検索を通じて、セキュリティをさらに強化します。ダークウェブへのアクセスに使われるツールは、匿名性が確保される仕様になっているため、ダークウェブは違法行為の温床となっています。ダークウェブ検索機能により、捜査員は通常は見ることができない投稿やその他の情報をスキャンできます。
状況認識は、あらゆる包括的なセキュリティプログラムにおいて欠かせない要素です。Babel Streetは、会場やイベントを狙った潜在的な犯罪活動を示す情報の種類に関するインサイトを求めて、セキュリティ専門家がPAI、CAI、およびダークウェブデータをより詳しく分析するのを支援します。結果として、会場の安全性を高め、イベントの利用者を保護することができます。
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文末脚注
1. Wikipedia, “Boston Marathon bombing,” accessed April 2024, https://en.wikipedia.org/wiki/Boston_Marathon_bombing#:~:text=During%20questioning%2C%20Dzhokhar%20said%20that,was%20following%20his%20brother's%20lead.
2. Babel Street webinar, “From Physical to Digital Security: Take a Holistic Approach to Securing Your Venue,” accessed April 2024, https://www.babelstreet.com/landing/how-to-protect-your-event-before-it-starts
3. Wikipedia, “Manchester Arena bombing,” accessed April 2024, https://en.wikipedia.org/wiki/Manchester_Arena_bombing
4. UK Parliament, “Terrorism (Protection of Premises) Bill: Public Consultation. Volume 745: debated on Monday 5 February 2024,” February 2024, https://hansard.parliament.uk/Commons/2024-02-05/debates/2402056000010/Terrorism(ProtectionOfPremises)BillPublicConsultation#:~:text=Through%20the%20Bill%2C%20those%20responsible,the%20Bill%20in%20December%202022.
5. Mongan, Kelly, “Martyn’s Law: Using Babel Street Insights for Threat Awareness and Preparedness,” Babel Street, accessed April 2024, https://www.babelstreet.com/blog/martyns-law-using-babel-street-insights-for-threat-awareness-and-preparedness
6. Babel Street webinar, “From Physical to Digital Security: Take a Holistic Approach to Securing Your Venue,” accessed April 2024, https://www.babelstreet.com/landing/how-to-protect-your-event-before-it-starts
7. Ibid
8. Peterson, J., Densley, J., Spaulding, J., & Higgins, S., “How Mass Public Shooters Use Social Media: Exploring Themes and Future Direction,” Social Media + Society, accessed April 2024, https://doi.org/10.1177/20563051231155101
9. Suciu, Peter, “Social Media Increasingly Linked to Mass Shootings,” Forbes.com, May 2022, https://www.forbes.com/sites/petersuciu/2022/05/25/social-media-increasingly-linked-with-mass-shootings/?sh=45b045aa3c73
10. Lee, Morgan and Weber, Paul J., “The Texas Shooter in a Racist Walmart Attack is Going to Prison: Here’s What You Need to Know About the Case,” Associated Press, July 2023, https://apnews.com/article/el-paso-walmart-texas-crusius-bf7d25f3567959ee8b121deabcf1d9a1
11. Peterson, J., Densley, J., Spaulding, J., & Higgins, S., “How Mass Public Shooters Use Social Media: Exploring Themes and Future Direction,” Social Media + Society, accessed April 2024, https://doi.org/10.1177/20563051231155101
免責事項:
この文書に記載されているすべての名称、企業、事象は架空のものです。実在の人物(生死を問わない)、場所、会社、製品と同一とみなすことは意図されておらず、そのように推測されるべきでもありません。