2025年11月発行 Newsletter

世界の安全保障環境は、国家の意思決定、国際経済や企業活動に深刻な影響を及ぼします。日本政府は国家安全保障戦略に「偽情報等の拡散を含む情報戦への対応能力強化」を明記しておりますが、偽情報や情報操作は国際秩序を不安定化させる為、防御体制の整備を進めています。更に、地政学リスクは半導体や防衛装備などの重要技術の供給網を分断し、企業の事業継続性に直接的な脅威となっています。米中対立や輸出規制の強化により、サプライチェーンは「戦略資産」として再定義され、企業は従来以上に厳格なリスク管理を求められています。

こうした背景から、日本政府は「経済安全保障」を政策の柱に据え、サプライチェーンの強靭化を急務としています。一般民間企業においても、取引先の信頼性評価や情報保護が競争力維持に欠かせません。特に金融機関では国際的な制裁リストとの照合が法令遵守とマネーロンダリング防止のために不可欠であり、違反すれば巨額の罰金や信用失墜に繋がります。

Babel Street の使命と役割

Babel Streetは、「見えない脅威を可視化する」ことを使命に、官民を問わず情報優位性の確保を支援するソリューションを提供しています。

脅威監視：テロ、犯罪、地政学リスクをリアルタイムでモニタリングし、迅速かつ確信ある意思決定をサポート。

サプライチェーンリスク管理：ベンダー審査を通じて、取引先や関連企業の信頼性を評価し、制裁リスト照合やネットワーク分析を実現。

偽情報・有害ナラティブ対応：SNSやオープンソースからの情報をほぼリアルタイムに収集し、認知戦の兆候を早期に検知。有害情報への迅速な対応を支援。

【脚注】有害なナラティブとは、社会や組織に悪影響を与える偏った情報やストーリーのこと。偽情報キャンペーンや分断を煽るプロパガンダなどが含まれます。

◾️ Babel Street の強みと特徴 ◾️

• 米国政府をはじめ、各国政府関連機関での導入実績に基づく高い信頼性。
• 25年以上培った自然言語処理技術と、世界で評価されるOSINTの専門性。
• 200言語以上対応のAIドリブン且つオントロジー技術により、複雑な情報を正確に処理し高度な意思決定を支援。
• SaaSベースで簡単導入、API連携で既存システムとスムーズに統合。さまざまな形式での導入に対応し、柔軟な運用が可能。
• SNS分析で属性・関心・活動を把握し、影響力のある人物や組織の特定を支援。
• 世界50か国・6万超のエグレスポイントを活用し、情報統制国を含むグローバル情報へ安全にアクセス可能な仮想環境を提供。
• 日本法人による日本語サポートで安心の伴走体制。

新しく公開されたウェブサイトでは、『See More. Know Sooner. Act Smarter. (視野を広げ、先を読み、スマートに行動)』というコンセプトのもと、三本柱のソリューションとコンポーネントとなる製品を紹介しています：

• アイデンティティリスクインテリジェンス
• 戦略的脅威インテリジェンス
• ベンダーリスクインテリジェンス

さらに、国境警備、リスク監視、捜査支援など、具体的なユースケースと共にわかりやすくご紹介しています。

モジュールによる開発ご担当者向けには、技術資料やオンラインデモを充実させ、導入検討をスムーズに行えるようになりました。

Babel Streetは、元CIA最高執行責任者 (COO) のMaura Burns氏を戦略アドバイザーとして迎えました。国家安全保障分野での豊富な経験を活かし、当社のグローバルなリスクインテリジェンス事業をさらに強化してまいります。